【インタビュー】BLACK BOTTOM BRASS BAND
BLACK BOTTOM BRASS BAND取材@渋谷B.Y.G
8月にサントミューゼ、小ホールでのコンサートを控え、5月8日には約1年半振りのNEW ALBUMをこの日の会場とwebにて先行リリースしたBLACK BOTTOM BRASS BAND(以下:BBBB)。
LIVE本番直前の忙しい時間を割いていただき、YASSY(tb)、MONKY(sax)、SEIYA(snare ds)の3名にインタビューにお答えいただきました。
Q:去年はアウトリーチプログラムで大変お世話になりました。
本当にものすごい盛り上がりだったことを覚えています。
YASSY:あの盛り上がりもあって、「うちのイベントにも出てください」みたいな感じで、いろんな人に声をかけていただいて、本当にありがたいですね。
Q:8月のサントミューゼのコンサートも楽しみになりますね。
ではまず、NEW ALBUM「Harmonize」が本日の会場とwebでの販売がスタートしました。おめでとうございます。
メンバー一同:ありがとうございます。
Q:ALのコンセプトをお聞かせください。
YASSY:20周年のときは、今までやってきたことを全部やれた感じがあって、その時にゲストの方も結構呼んでたんですけど、SEIYAやYUTA919がメンバーに入ったこともあって、今回は自分たち7人で音楽を全部作ろうと。録り方としては今まで通り一発録りなので気持ちも入りましたし、どこまで7人で追求して行けるかというのがテーマになったのかな、と。
Q:なるほど。ちなみに私のヘビーローテーションは「Viento」と「Break Through」です。
YASSY:楽しい曲ですね。
Q:あとは「Mr.ジョーロのテーマ」が好きです。勝手な感想ですみません「こういう男の子いるいる」と思いました。
YASSY:そこにいますよ(と、作詞・作曲のYUTA919さんを指す)。
一同:笑
Q:本当にかわいいな、と。かわいい曲だな、と。この気持ちをわかってほしいなと思いました。
ジョーロになった気持ちでした。
MONKY:イマジネーション豊かですね。(笑)
人じゃなくてジョーロって。(笑)
Q:(笑)で、今日はそのALBUMのリリースを記念してのLIVEということですね?
YASSY:そうですね、これまでもCD出すたびにこのB.Y.Gでリリースパーティのような感じでやらせてもらっていて、上京してから16年目に入るんですが、その時からここでずっとお世話になっていて、ここで色んな出会いとかがあって、僕らの「オアシス」的な感じで、ここに来たら何かある、というか。そこから音楽が好きになったり感覚が磨かれたりしたのも、B.Y.Gがあったから。だから始める時はここから始めよう、と。
Q:SEIYAさんがBBBBに入るきっかけは?
SEIYA:小さい頃からドラムをやってて、小、中学校の時から大人と一緒にやってたんですけど、BBBBがツアーで地元に来る時は前座をやらせてもらっていたりとか。つながりはそこからですね。
Q:じゃあ、相当音楽の活動歴も長いんですね。ものスゴくお若いのに!
SEIYA:そうですね、小さい頃から数えたら。
YASSY:めちゃ長いですよ。(笑)
Q:長いといえばBBBBも22年目ですよね。
YASSY:そうですね。
Q:22年ってどうなんですか?気が遠くなるほど長いというか。
22年前って、私は中学生ですよ。(笑)
YASSY:(笑)もう数えなくなりましたね。20周年の前は数えましたね。15周年の時に、20周年になったら何かしよう、とか、メンバーが変わったりとかあったので。19年目くらいから数えなくなりましたね。18周年くらいまでは数えましたけどね。
MONKY:つい最近じゃん。結構数えてるじゃん。
一同:笑
Q:長く続ける秘訣ってなんですか?
YASSY:僕らはラッキーかもしれないですよね。
大学卒業して、JAZZやったりクラシックやったりするメンバーもいたので。LIVEとかフェス(※1 音楽フェスティバルなどの略称)に出たり、CD作ったりとかする以外に、去年の上田のように、色んなタイプのお仕事をいただけるようになって。最初は、ブラスバンドってジャンルもなかったので、スカバンドとか色んな紹介のされ方をしてきて。その時も「ブラスバンドです。」って言い続けていて、当時はスカ・コアが流行っていた時で、ブラス・ソウルって勝手に付けたり。(笑)
というか、そういう時代だったんですよね、カテゴリ分けしたい、っていう。でもブラスバンドって言い続けてきたら、東京にきて何年かした頃に吹奏楽ブームがきて、その時にブラスバンドってついてるからイベントに呼んでもらえたり、ロックだったら学校には呼ばれ難かったりとかすると思うんですけど、JAZZのルーツもやっているので、アウトリーチとかで呼んでもらえる機会も増えてきて。無理やりスカとかしなくてよかったな、って思います。
Q:当時って、色んなジャンルとかアーティストが出てきましたしね。あの頃はスカっていうカテゴリに入れた方が売りやすかったかもしれませんし。
YASSY:スカって書かれたこと何回もあるもんな。
MONKY:あるある。
Q:スカじゃないんですけどね。
MONKY:スカのオムニバス(※2 様々なアーティストが1枚のCDアルバムなどに参加した作品のこと。)に参加したこともありますよ。「スカちゃうで」って言ったら、「裏打ち入れてくれたらいいから」って。(笑)
だから何がいいかってわからへんよね。別に選択してきた訳じゃないもんね。
YASSY:なんかね、なすがまま来た感じです。ありの〜ままの〜。
一同:笑
YASSY:困った時にお仕事いただいたりとか、サントミューゼのスタッフさんが青森にいた時にイベントに呼んでいただいたのも、興味を持ってもらって学校での公演をやった時に、そのスタッフさんがすごく気に入ってくれて、そこから広がっていった感じかな。昔は、ツアーとかフェスに出るイメージはあったんですけど、学校とかでやるとかはイメージしてなかったですよね。でもやってみるとすごく面白いし、今はそれが自分たちのスタイルの中に入ってきているし。
Q:2004年から(一財)地域創造の公共ホール音楽活性化支援事業の登録アーティストとしても活動されてますが、地域の公民館や学校での活動は、ライブハウスとかの普段のLIVEとはやっぱり違いますか?
YASSY:どう?
MONKY:そりゃ、全然違いますよね。ライブハウスとかツアーでチケットを買って観てくれる人は、僕らのことを知ってて、音も聴いたことがあって、っていう人たちが殆どだけど、でも公民館とか地域だと殆どが「初めまして」なので、その辺は全然違いますよね。
YASSY:僕らは「お客さんと一緒に盛り上がろう」、っていうバンドなので、そういう意味でのやってることは一緒なんですけど、その場所場所で全然シチュエーションは違いますよね。
MONKY:だから最初の頃はすごいやりにくかったというか、緊張したというか。今までは、フェスとかだと僕らが盛り上げる前から盛り上がってるところに出るから、何やっても盛り上がるっていうか。
一同:笑
MONKY:それを「初めまして」というところから始めて90分くらいやるので、そういう経験があったから構成とかを考えるようになったかもしれないですね。
YASSY:小学生は僕らのこと知らないですからね。だからこそ楽しんでもらおうという。それはどこでやっても同じなんですけど、アウトリーチは違う面白さがあります。場所によっても違うし。
MONKY:あれで結構鍛えられてるよね、かなり。
YASSY:最初はすごく行くのがイヤでしたよね。何やってもワーって喜んでくれる所はいいけど、大人になってくると観てもくれない、みたいな。(笑)
MONKY:昔はそれで毎回心が折れてたもんね。(笑)
YASSY:そうそう、行きたくないですって言ってましたもんね。(笑)
最初の頃は、僕らも頭デッカチになりすぎて、プログラムをこなすことに必死になって、それが会場に伝わってしまって、会場も「シーン」ってなってましたしね。最初は苦労しますよね。
Q:去年の上田のアウトリーチはどうでした?
YASSY:上田は地域のひとたちも、みんなとても純粋で、すごく盛り上がったのを覚えてますね。公民館コンサートもそうだし、アウトリーチ自体が楽しかったです、すごく。
Q:上田のまちとかひととか、どんなイメージですか?
MONKY:上田に友達もいて、上田はよくいきますね。
文化の水準が高いイメージで、いいイベントもたくさんあるし。
YASSY:長野県はあちこち行かせてもらいましたけど、どこも素敵な感じで、松本もそうだし、上田は街がキレイかな。
SEIYA:うん、うん。
MONKY:美観地区みたいにキレイなところがありますよね。酒蔵とかもあって。酒蔵の中でも一度演奏させてもらったんですけど、古い民家とかを使ったりしてオシャレな感じで、みんな好きにセンス良く遊んでるな、って思って。(※3 街なみ環境整備事業として、景観保全に努めており、歴史的な街なみなど、当時の面影が多く残されている柳町地区で演奏されました。)
YASSY:何かやる時ってものすごいエネルギーが必要じゃないですか。でもその時に、サントミューゼを作って、スタッフを集めて、さらに高い水準の文化地区を作ろうってなった時に、そういう(もともとの文化的な水準)のがあるから、サントミューゼが街と合ったんでしょうね。これで、何もなかったら作っても興味持ってもらえないけど、もともとまちに力があって、文化施設を作ろう、ってなった時にまちが受け入れたって言うか。僕のイメージの中では、これからのホールの在り方とか、アウトリーチとかの文化に対する最先端になっていくような、時間はかかるかもしれないけど、そんな気がしてますね。住んでる子どもさんとかもそういうのに接しながら育っていくって、とても楽しみですよね。
MONKY:いいホールだよね。
リハーサル室(スタジオ)もすごくいいし。
YASSY:まだ出来上がってからコンサートやってないから、楽しみです。
Q:サントミューゼは今年、ワンコインマチネシリーズ(※4 マチネは演劇、音楽会などの昼公演を指す)という企画を展開していくのですが、その第2回がBBBBということで、BBBBにとっても初サントミューゼ公演ですが、どんなコンサートにしたい、とかこんなことをしてみたい、とかあればお聞かせください。
YASSY:ぜひ僕らのスタイルのブラスバンドを楽しんでもらいたい、っていうのもあるし、それがきっかけになってJAZZとか違うジャンルを聴いたりとか、そういう人が増えて、ドンドン音楽を好きになってくれる人が増えてくれればいいなって。そのきっかけになってくれればいいな、って思ってますので、僕らは楽しく愉快にコンサートをやって、「音楽って面白いね」って心から思ってもらえるような時間を作りたいですね。曲目は今回のアルバムを中心にスタンダードも入れてやりたいですね。
Q:私もすごく楽しみです。話は変わりますが、上田の好きな物ってなんですか?
SEIYA:上田で焼き鳥食べました。
MONKY:たれが有名なやつ。
Q:美味だれ焼き鳥ですね。
SEIYA:あー、そうだ、あれおいしかったです!!
YASSY:焼き鳥おいしかった。
MONKY:あと温泉行きました。
YASSY:オレ行った?
MONKY:いや、行ってない。(笑)
MONKY:あと、おもてなし武将隊のパンフレットを見て会いたいな、って思いました。(笑)(※5 詳しくはこちらhttp://ueda-omotenashi.com/)
Q:私もおもてなし武将隊のファンです。(笑)
では最後に、上田市民のみなさんにメッセージをお願いします。
MONKY:久しぶりの上田なので、楽しみにしております!
YASSY:ニューオリンズブラスバンドは初めての方もいらっしゃると思いますので、ぜひ興味を持って来ていただいて、とにかく面白いブラススタイルですので、僕らのやっている音楽を生で感じてもらえたら嬉しいです。
SEIYA:僕ら自身も新しいホールでやらせてもらえるのが楽しみですし、みんなが聴いたことがある曲もやりますので、そこからニューオリンズブラスバンドに興味を持ってもらえたらな、って、みんなに楽しんでもらえたらな、って思います。
Q:お忙しい中、ありがとうございました。上田でお待ちしてます!
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LIVE ミニ・レポート
1969年に設立された伝説のロック喫茶、B.Y.GにてBBBBのLIVEが行なわれました。会場は満員の客席の熱気と、これまでの名だたるアーティストたちが刻んで来た時間とが空気に溶け合い、独特の匂いがするかのような空間でした。
「Super Moon」でスタートした本編。
立て続けにNEW ALBUMからのラインナップで攻めたところで、今やBBBBの代表曲とも言うべき「ワッショイブギ」で一気に会場の温度は上がります。前編の締めは、既に名曲と言っても過言ではない「Viento」。
休憩を挟んでの後編も、テンションはさらにあがり満員の客席と一体になった空気が会場に充満していました。
アンコールを入れて15曲。NEW ALBUMの楽曲を中心にたっぷりの、それでもあっという間の約2時間のLIVE。ファンのみなさんも本当に楽しそう。家族連れの方も多く、世代を問わないBBBBの魅力を改めて感じたLIVE。
サントミューゼでのコンサートが本当に楽しみになる内容でした。
【セットリスト】
1st
M1.Super Moon
M2.マンモスヴァイブス
M3.カナリヤのメロディ
M4.ワッショイブギ
M5.Miracles
M6.Viento
2nd
M1.Break Through
M2.ストロベリーダンスアワー
M3.Mr.ジョーロのテーマ
M4.natsu hanabi
M5.Manbo Tropicana
M6.IKO IKO
M7.Zunbe La Bon
Enc.Mercy Mercy Mercy
Enc.聖者の行進
8月1日(土)
BLACK BOTTOM BRASS BAND
ワンコインマチネ Saturday! @サントミューゼ 小ホール
チケット発売は7月1日10時から
皆様のご来場をお待ちしております。