仙台フィルハーモニー管弦楽団 ホルン奏者：齋藤雄介さんインタビュー
2915.9.21
西部公民館
仙台フィル金管アンサンブル 『ZAI-MASU 』齋藤雄介(Hr)さんインタビュー
インタビュー：島田浩美&サントミューゼ（以下、サ）
撮影：金井真一
10月25日の仙台フィルハーモニー管弦楽団 上田公演-2015秋-に先駆けて、西部公民館で行われた、金管アンサンブルトリオ『ZAI-MASU』によるブラスコンサート。超満員の会場が一体となった公演を終えた直後、メンバーでホルン奏者の齋藤雄介さんが、インタビューにお応えいただきました。
サ：普段なかなかこんなに間近でアンサンブルを聴くことがないので、今日は心から楽しかったです。ありがとうございました。
齋藤さん：今日はお客さんとの距離が近い公民館という会場でしたので、コンサートホールで演奏する時と違い、僕ら演奏者の息づかいをお客さんにより近くで感じていただけたのではないでしょうか。僕らとしても、お客さんの反応をダイレクトに感じることができ、空間を共有できたと感じています。
サ：反応をダイレクトに感じた、ということですが、今日のお客さんの反応はいかがでしたか。
齋藤さん：今日のお客さんは、熱心に聴いて音楽を楽しんでいただけている感じがして、演奏をしていて気持ちがよかったですし温かかったです。
昨日は、上田市内の第三中学でクリニックを行ったのですが、そこでも生徒さんが積極的に質問をしてきてくれたのが印象的でした。僕らも、仙台近郊から宮城県内を中心に中高生に向けて講習会をしていますが、上田の生徒さんたちは次々と質問をしてくれ、僕としてもよい時間を過ごすことができました。練習の仕方を伝えて、それをきちんと実践してくれそうな生徒さんたちだったので、彼らが将来、仕事に限らず趣味としてでも長く音楽を楽しんでもらえるようになるとうれしいですね。
サ：今日の会場はいかがでしたか。
齋藤さん：初めてきた公民館なのでどういう会場かわからずにきたのですが、音の響きはあったので、お互いの動きが取りやすくてアンサンブルはしやすい会場でした。コンサートホールでは、ホール自体が音の響きを作ってくれますので、もう少し音に柔らかさがありますが、今日は、そういう意味ではダイレクトな音がお客さんに届いたのかなと思っています。これは、どちらの会場が良い、悪いということではないのですけれどね。
それに、いつも仙台フィルが演奏をしているコンサートホールはとても響くので、時差ができるなどアンサンブルの難しさがありますが、今日はお互いに近いところで呼吸を感じながらの演奏ができました。指揮者もいないアンサンブルでは、演奏者は呼吸のブレスを取るタイミングやアイコンタクト、楽器へのジェスチャーを合図にしますので、客席が遠い会場では見えてこない部分が見えるおもしろさもあったかもしれません。
サ：今日はジャズの要素を取り入れた楽曲が多かったのですが、「ZAI-MASU」では普段からこうした曲を演奏することが多いのですか。
齋藤さん：「ZAI-MASU」では、3人の編成のための楽譜がないので、全部編曲してもらった曲を演奏しています。アンサンブルは今日のようにお客さんに近くで聴いてもらう機会が多いので、より親しみを感じていただけるように、ジャズっぽい曲や日本の曲を取り入れて、聴いていただきやすいものを意識したプログラムを用意しています。演奏会では、ザイマスの3人だけで演奏する時もあれば、今日のようにピアノや打楽器だけを加えることもありますが、今日は、こういうプログラムでやりたいという僕らの気持ちがあったので、打楽器とピアノの両方があったほうがいいなと思い、5人で演奏しました。
サ：最後に10月25日に向けての意気込みを教えてください。
齋藤さん：10月25日は、なかなかクラシックでは演奏されない、とても楽しいオール・アメリカ・プログラムを用意しています。
オーケストラとしてもテンションがあがる演奏会になると思いますし、ジャズの要素が入った曲が多いので、クラシックとは違うリズム感、躍動感を感じていただけたらうれしいですね。また、今日演奏をした金管楽器が活躍するプログラムが多いので、楽器の派手さも楽しめると思います。純粋に、上田のみなさんに音楽を楽しんでいただけるように頑張りたいですね。
今日のような演奏会のほかに、サントミューゼには（仙台フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターであるヴァイオリニストの）神谷未穂さんがいらっしゃったりと、僕らとしても親しみを感じています。団員も、いまから「上田に行ったら何を食べようか」なんて話をしながら、上田に来るの楽しみにしています。
サ：10月25日、お待ちしております！ありがとうございました。
仙台フィルハーモニー管弦楽団 上田公演 2015-秋- に関する情報