【レポート】マチ×マチ フェスティバル 2018 UEDA~手わざの粋(すい)展~職人たちの工芸美~
- 会場
- サントミューゼ
マチ×マチフェスティバル2018 UEDA
11月3日(祝・土)・4日(日)
上田市内各所
色づき始めた木々が青空に映える気持ちのいい秋の2日間、上田の街を舞台に「マチ×マチフェスティバル」が開催されました。
コンセプトは「街がアートを待っている、マチにアートが出かけていく」。
サントミューゼや街なかの劇場、上田城跡公園などでライブや展示が行われ、市民や観光に訪れた人々が多彩な音楽やアート、伝統工芸との出会いを楽しみました。
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手わざの粋(すい)展~職人たちの工芸美~
11月3日(祝・土)・4日(日)10:00〜17:00 at HanaLab.UNNO
◆ 織りなす「美」―上田紬―
日本三大紬の1つである「上田紬」の展示を開催。
開け放たれた会場の入口には小岩井紬工房の着物がディスプレイされ、真ん中には機織り機、周辺をぐるりと囲むように
「紡」「染」「織」のテーマに分かれて関連資料を展示。
「上田紬」の歴史や特徴を、生糸や紬糸などの実物に触れながら鑑賞できる内容になりました。
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3日には、小岩井紬工房から小岩井良馬さん、カリナさんが講師となり、【真田幸村のように強い紬の魅力とは】というテーマで展示内容を解説。
お二人は、長野県らしいものを、というコンセプトから始めたリンゴの樹皮から染める「りんご染め」や、鮮やかな発色の化学染料を用いながら、
染めの重なりによって美しいグラデーションや深みのある色合いを生み出すなど、さまざまな挑戦をしています。
つくり手から直接話を聞き、間近で織る様子を見るという貴重な機会となりました。
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◆ かたどる「美」―和菓子と木型―
同会場の奥では、上田市と東御市の老舗菓子店に伝わる、おめでたい「ハレの日」を彩った和菓子の木型をお借りして展示。
今回初めて、お土産物やお茶席以外ではほとんど見ることのなくなった和菓子「落雁」を復刻。
大きな鯛の落雁や、かわいい「うさぎ」「梅の花」など上品で愛らしい目でも楽しめる和菓子の造形美をご紹介しました。
3日には「オーブンでチン! 木型から上田紬に似合う小物作り」と題して、菓子木型を使った体験イベントを開催。
好みの木型に粘土を詰めて型を取り、オーブンで焼いた後に色付けを行いました。ブローチや髪留め、箸置きなどさまざまな作品が完成しました。
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4日は木型を使った「練り切り体験」を開催。「御菓子処千野」の千野雅芳さんが講師となり、
菊ともみじの木型を使った練り切りの作り方を教えてくれました。
その後、HanaLab.UNNOと同じ海野町商店街に店を構える「喜光堂」の丸山次朗さんがお茶の点て方を指導し、
自分で点てたお抹茶を飲みながら、自作の練り切りを味わいました。